光ファイバーの紹介

光のガイドとして光ファイバーを使用することは、光学測定システムのセットアップにおいて卓越した柔軟性とモジュール性を可能にします。光ファイバーは、プラスチック、ガラス、ケイ酸(SiO2)のように多くの材料で作ることが出来ます。分光アプリケーションで使用される高品質な光ファイバーは、合成フューズドシリカ(アモルファス二酸化ケイ素)が使用されていて、これはガラスの光学特性を調整するために微量の元素をドープすることが出来るからです。

光ファイバーの基本的な原理は、全反射による光の伝達です。これはファイバーの NA(入力受付コーン)内で光が反射し、光がファイバーを通って伝達されることを意味します。NA の大きさは、コアとクラッドに使われる材料に依存します。

シリカ光ファイバーには 2っの基本的なタイプがあり、ファイバー内を伝達する光の伝搬状態に応じて、シングルモードファイバーと、マルチモードファイバーに区別することが出来ます。ほとんどの分光アプリケーションではマルチモードファイバーが使用されています。比較的大きなコアと NAが大きいため光のカップリングが容易で、安価な終端方法が使えるためです。マルチモードファイバーは、2っのサブカテゴリ、ステップインデックスとグレーデッドインデックス型に分けることができます。分光用途には主にステップインデックスファイバーが使用されています。

グレーデッドインデックス型マルチモードファイバーは、コアからクラッドにかけて徐々に屈折率を変化減少させるファイバーです。光は屈折率の低い材料では早く伝わるので、モード分散(パルス拡散量)が少なくてすみます。これらのグレーデッドインデックスファイバーは主に長距離(2-15キロ)での分散が重要な役割を果たす通信用アプリケーションで使用されています。

Fiber Optic Design [ コア ]

一般的に分光アプリケーションでは、マルチモードステップインデックスシリカファイバーが使用されています。これらのコアの直径は 50〜1000ミクロンの範囲です。コアは純粋なシリカから作られています。この他に、はるかに吸収率の大きなファイバーコアとして、ガラス あるいはプラスチックで作られているものもあります。これらはアバンテス社では提供いたしません。

最初の区別は、シリカの OH含有量です。高濃度 OH(600-1000 PPM)シリカファイバーは、紫外域での吸収が小さいため UV/VIS(紫外/可視)波長範囲で使用されています。それらは、 @ UV/VISファイバーと呼んでいます。波長 230nm以下のディープ UVアプリケーションでは、特殊な耐ソラリゼーションファイバーを使用します。


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"水"は近赤外波長域に強い吸収ピークを発生します。従って近赤外波長域で良いファイバーを得るには、水をシリカから取り除く必要があります。 OHファイバー(<2ppm)は NIRで低吸収で良好な結果が得られます。ソノファイバーは、A VIS/NIR ファイバーと呼ばれています。このカタログには新しい、いわゆるブロードバンドファイバーがあり、UV-NIRの範囲(250〜2500nm)で使用することができる、である、これらのファイバーの製品コードは B UVIRです。

[ クラッディング ]

導光効果(光をそらさず導く)を得るために、コアは屈折率の低い材料でクラッド(覆われる)されています。吸収率の小さな最高品質のファイバーの場合、それにはフッ素ドープシリカを使い、いわゆる シリカ - シリカ、またはオールシリカと呼ばれ、開口数(NA)0.22です。

[ バッファ ]

ファイバーは表面上の小さな傷やその他の不規則性等により、保護なしでは簡単に破損してしまいます。したがってファイバーを覆う次の層、バッファが施されています。このバッファは、光ファイバーを使用する環境下で決定されます。温度範囲、放射線、真空、化学的環境と曲げは考慮すべき要因です。

ポリイミドのバッファは、広い温度範囲(-100℃〜400℃)で使え、優れた耐溶剤性を提供します。またこの材料は非可燃性です。欠点はマイクロ曲げに対する感受性と、それを取り除くことの困難があります。極端な温度(-270℃〜700℃)には金属バッファが適しています。金属バッファは連続高温 500℃まで、最大断続高温 700℃まで耐えることが出来ます。アウトガスが少ないため、超高真空環境での使用にも優れた性能を発揮します。

[ Technical Data ]
Fiber Material Standard HTX
Temperature Range-190℃ to +400℃-270℃ to +700℃
Fiber typeStep index Mutimode
Core Numerical Aperture0.22 ± 0.02
BufferPolyimideMetal
Available Diameters50/100/200/400/600/800/1000μm200/400μm
Laser damage resistant core1,3 kW/mm2 CW at 1060 nm, up to 10 J, pulsed CW up to 100kW/cm2
For pulsed lasers (<1μs) 500kW/cm2
Bend radius Momentary 100 x clad radius
Long term 600 x clad radius
Momentary 40 x clad radius
Long term 100 x clad radius

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@ Transmission UV/VIS Fibers

A Transmission VIS/NIR Fibers

B Transmission UV/VIS/NIR Fibers

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ディープ UVアプリケーション用耐ソラリゼーションファイバー

光ファイバを用いたほとんどの分光アプリケーションでは、その波長が 230nm以上の範囲に制限されています。その理由は、ドープされていないコアとフッ素ドープされたクラッドを使った標準的なシリカファイバーでは 230nm以下のディープ UV光に曝露されるとしばしば壊れてしまいます。このソラリゼーション効果は、214nmの吸光バンドによる"カラーセンター"の形成によって誘導されます。これらのカラーセンターは、コアファイバー材料の中に存在する塩素などの不純物が デープ UVの影響を受けて Si原子上で非結合電子対を形成することで形成されます。

少し前に水素を充填した耐ソラリゼーションファイバー(UVI)が開発されました。これらファイバーの欠点は、ファイバー径が小さく、ファイバーからの H2ガス放出による限られた寿命でした。最近ではコア母材が改善され、新しいファイバー(UVM)が利用可能になりました。このファイバーは、波長 215nmの場合 30%〜40%の透過率で長期的な安定性を提供いたします。

Avantesでは、UV/VIS光ファイバープローブ、ケーブル、バンドルで、コア径 100μm、200μm、400μm、600μm、800μm、1000μmの耐ソラリゼーションファイバーを製作することが出来ます。 Avantesによって製作されたアセンブリは、波長 215nmにて 30〜40%の一定の伝送特性を持って、8時間のプリソーラライズされています。

*ソラリゼーション
石英ファイバは、紫外光を伝送すると石英ガラスの UV光耐性からのソラリゼーションにより、透過率低下や寿命低下の影響を受けます。

C Solarization standard UV400 fiber D Solarization UV100-SR fiber
E Solarization UV100-SR fiber

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Fiber Optic Connectors
[ Standard SMA connector ]

Avantesでは分光器、光源、およびすべての付属品に簡単に接続できる、SMA-905コネクタ付き 標準光ファイバケーブル、バンドル、プローブを供給しています。SMA-905コネクタはねじ式で、360度回転させることができます。コネクタの代表的な挿入損失は 0.5 dBです。バンドルの最大直径は 2.46ミリメートルです。


[ ST connectors ]

オプションの ST コネクタは、Avantes の光ファイバー製品に取り付けることが出来ます。ST コネクタは接続がバヨネットタイプで簡単にフィッティングしますが、そのため回転させることは出来ず固定された位置にマウントされます。最大直径が 1.5mmで、典型的な挿入損失は 0.3 dBです。


[ FC/PC connectors ]

オプションの FC/PC コネクタは、Avantes の光ファイバー製品に取り付けることが出来ます。このマルチモード FC/PC コネクタは、< 0.2dB の低挿入損失特性を持っています。また FC/PC コネクタは回転させることはできませんが、常に同じ固定位置にマウントされ高い再現性を持っています。

Ordering Information
-ST ST connector instead of standard SMA
-FC/PC FC/PC connector instead of standard SMA